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ディスカッション研修は、議論や意見の取りまとめといった実践的な経験が詰める方法です。その中で、チームワークや論理的思考など、仕事をするうえで重要なスキルの向上が期待できます。しかし、ただやるだけでは充分な効果は得られません。今回は、ディスカッション研修の目的に応じた形式とテーマの選び方や、実施時の注意点を紹介します。
効果を期待するのであれば、漫然とではなく、目的意識を持って行わなければ意味がありません。まずは、ディスカッション研修でどのような効果が得られるのかを紹介します。ディスカッション研修を行うことで、主に次の4つの効果が期待できます。
仕事は個人より、チームで取り組む機会のほうが多くなるため、チームワークが要求されます。ディスカッション形式は、共通のテーマについてグループで答えを出さなくてはなりません。
共通の目的のために、それぞれの能力をそれぞれの役割の中で発揮するという実践的な経験を積めるため、チームプレイに必要なスキルを磨くのにうってつけの方法なのです。
ディスカッション研修を通じて、論理的思考力を磨くことができます。論理的思考は、ビジネスシーンで強く求められるスキルです。ディスカッションで求められる結論には正解がないこともあり、その中で自分たちなりの答えを導き出すには、論理的に考えなければなりません。
ディスカッション研修を通して、また、最終的には自分たちの考えを他の参加者に向けて発表しなければなりません。自分の考えをまとめ、他の人にわかりやすく説明するという、論理的な思考力を要求される一連の流れを経験できるのです。
ここでいう積極性とは、ただたくさん発言するということではありません。ディスカッションはチームプレイです。成功させるには、それぞれの参加者が自分に合った役割に対して積極性をもって取り組み、積極的にチームに貢献するマインドを持つ必要があります。
ディスカッションでは、このような自分の役割やチームへの貢献に対する積極性を高めることが期待できます。
役割を分担して目標達成を目指す中で、それぞれの参加者の適性や能力を見られるのもディスカッション研修のメリットです。相互理解を深めれば、実際の仕事の中でより適切に役割を分担し、よりよい組織づくりにも活用できます。テーマによっては新人採用の選考に活用することも可能です。
ディスカッションには、目的に応じてさまざまなやり方と、そのやり方に合った適切なテーマがあります。一定の効果を得るには、ディスカッション形式とテーマの選定が非常に重要です。
ここでは、ディスカッションの形式とその目的、また、テーマの例を紹介します。ポイントを押さえて、より効果的な研修を目指しましょう。
提示されたテーマについて、自由にディスカッションしてもらう形式です。正解にこだわらず、自由な討論を交わしてもらうので、参加者のコミュニケーションスタイルや積極性、創造性などを確認したいときに向いているスタイルです。
テーマの例としては、「10年後に業界はどうなっているか」「自社の新製品の売り上げをより効果的に伸ばすためには?」といった、将来の予測やアイデア出しの側面が強いものが多く挙げられます。
複数の選択肢の中からよりよいもの、最も優先すべきものなどを選択します。選択肢を選ぶだけに留まらず、なぜそれを選んだのかを説明するため、論理的思考や説明力を養うのに適しています。
テーマの例としては、「リモートワーク制度を導入すべきかどうか」「3人の中からどの応募者を採用すべきか」などが挙げられます。
あるテーマについて、参加者が異なる立場にわかれて討論し、互いの説得力を競い合う形式です。参加者がどちらの立場に立つかは、参加者に決めさせても主催者側でチームを割り振っても構いません。ただし、両チームに極端な人数差が出ないよう配慮が必要です。
ディベートでは、聞いている人を説得する必要があるため、論理性を磨くのに最適です。加えて、相手よりも説得力で勝るためには感情論に走らず、相手の意見をしっかり聞いたうえで持論を述べる必要があるため、協調性も要求されます。
「愛とお金、どちらが大切か」「消費税増税について賛成か反対か」といった例がテーマとして考えられます。
与えられたテーマについて、解決策を議論する形式です。テーマによっては、自由討論型と同じで明確な正解がない場合もありますが、自由討論型と違うのは「最終的に解決策を提示しなければならない」点です。
解決策を打ち出すために、論理性・積極性とあわせて、状況把握能力や創造性といったさまざまな能力が磨かれる方法です。この形式では、「日本の少子化を食い止める方法」「残業をなくす方法」「経費削減するための方法」といったテーマが考えられます。
ディスカッション研修を成功させるためには、いくつか押さえるべきポイントがあります。ここでは、事前準備とディスカッション進行時に分けて、ポイントを紹介します。
(1)必要な備品・道具の準備
研修に必要な備品や道具は、事前に抜かりなく準備しておきましょう。ディスカッションの場合、最後に内容を発表することが多いので、模造紙やホワイトボード、それらに書き込むためのカラーペン、付箋などが必要です。参加者に応じて必要な数量も確認しておきましょう。
(2)テーマの準備
研修の目的に応じて、テーマを選定します。研修の形態によっては選択肢やケースの準備も重要です。テーマによっては、討論のための資料を準備する必要があります。
(1)役割分担・チーム分け
ディスカッションは、チームで制限時間内に議論を交わして結論を出すので、役割分担やチーム分けが重要です。当日、参加者同士で決めてもらっても構いませんが、年次の浅い社員の研修の場合など、ここで時間を取ってしまうことが予測される場合は、主催側である程度指定してしまうのも1つの方法です。
いずれにせよ、チームの人数が偏ったり、何もしない人が出たりしないように注意しましょう。
(2)時間配分
討論が盛り上がると、つい時間を忘れてしまい、結局結論が出ないまま終わってしまうこともあります。それを防ぐため、あらかじめある程度の時間配分を決めておきましょう。
討論の時間と意見をまとめる時間など、おおまかに区切っておき、途中で進捗状況を確認してあげると、議論のまとめやすさが違ってきます。
(3)テーマと目標の共有
時間内に実りある議論を行うためには、時間配分と同様に、参加者全員でテーマや目標を共有し、議論のゴールを明確化しておくと効果的です。とくに自由討論形式など議論が抽象的になりそうな場合には、実際の議論に入る前に、議論の方向性や認識をすり合わせる時間を設けてもいいでしょう。
(4)よく観察してサポートやフィードバックに活かす
チームによって議論の進度やスムーズさはまちまちです。停滞しているチームがあれば、主催側で必要に応じてヒントを与えるなどして、円滑に進むようサポートしてもいいでしょう。さじ加減が難しいところですが、あまり口を出しすぎては研修にならないので、適切にサポートを心がけましょう。
また、研修のため、課題をやらせっぱなしにするのではなく、参加者へのフィードバックも大切です。このように、途中のサポートやフィードバックを適切に行うために、各グループの議論の様子をしっかり観察しておき、研修の効果を高めるはたらきかけとして活用しましょう。
ディスカッション研修は、組織で業務にあたるうえで重要なスキルを向上させられるすぐれた形式です。研修が成功するかどうかは、参加者が議論に集中できる土台作りにかかっています。そのために、研修の目的の明確化、適切な形式やテーマ設定、そして参加者や時間の配分といった議論の場のコントロールが重要なのです。ここで紹介したポイントを押さえ、実りある研修のための一助としてください。
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